以前に 円錐切除後の生理 がおかしくなった事について書いてから、すでに1年以上経ったわけだが、残念なことに生理の異常に長い出血期間は定着してしまっている。
円錐切除と生理の関係をググっていると、ふと医師から聞いた話の元ネタっぽい文書にあたった。円錐切除を受けた患者の3割くらいが生理の異常を自覚しているという件の。調べたチームも横浜だし、たぶんこれだろう・・・。
Short- and long-term complications and the impact on quality of life after cervical conization
Content
円錐切除術後に生理が変化した人の割合
円錐切除をうけた20歳~47歳までの女性88人について調べた結果。うち27人(30.7%)が円錐切除後に生理の出血期間が長くなったと報告している。
88人のサンプルだと大した数じゃないから後遺症が出る30%という確率はアテにならないだろうな。もしかしたら40%が妥当かもしれないし25%くらいかもしれない・・・。確かなのは、円錐切除後に生理期間が長くなる確率は高いということ。
生理期間が長くなったという人だけでなく、全体の45%が生理中の出血量には変化があったと答えている。つまり半数が、円錐切除による生理の変化を感じていると言う事だ。
円錐切除がQOLを下げる
この生理の変化や出血の変化に関して、当然ながら好意的な変化と受け取っている人は皆無で、大体が円錐切除に出血の変化でQOLクオリティオブライフ (生活の質) が下がったと感じている。
本レポートだと28%(88人中24人)が生活の質が下がったと報告している。
また上がる生活の質だったらいいけど、これ一回出血増えちゃったらそのサイクル定着する。つまりクオリティオブライフは下がったままで下がったところが終着点だ。
円錐切除は簡単だから・・・とオシオシで手術を勧める医師には一旦、長期的なマイナス作用を説明して欲しいものだ。そんなこと言ったら手術受ける人が減るとかなんとかあるんだろうけど、手術しなくてもいい人にまで「簡単だから」と手術しちゃう傾向もあるように思う。
特に円錐切除は簡単な手術だから研修医にガンガンやらせるみたいな意見も目にする。経験の少ない医師も手術ガンガンしたいから疑問を持たずに手術を勧める。そんな流れになっているんだろうな・・・。もちろん命を救うことは大事だが、異形成のレベルも不確かなのに「とりあえず」的に円錐勧めるのはプロ失格。患者の私から見ると。
長期的なリスク、悪影響もしっかりとデータをもって説明した上で勧めるべきだ。また、長期的な副作用が出た際のサポートシステムも整えてしかるべきであろう。
円錐切除の長期的な副作用を減らす術法の選び方
円錐切除とは言っても手術の方法にはいくつか選択肢がある。そして、どうやらこの悪影響がでる確率も手術方法で変わる可能性があるようだ。
LEEPの場合
ループ式電気円錐切除法(LEEP):: 細い針金で作った輪(ループ)に電流を通し、異常組織やがんを取り除くメスとして用いる方法。
これが一番、悪影響が出にくい手術法らしい。
コールドナイフ
一番トラディショナルな円錐切除の方法で、切除した面の組織が焼けないのでギリギリに異常があるかどうかが分かりやすい。ただ手術時の出血は多いらしいが・・・。
長期的な影響というと、この方法の円錐後に妊娠した場合は流産しやすくなるとか。
レーザーメス
これは私がやったタイプだろうと思う。このレーザータイプは子宮頚部を傷つけやすいため、生理痛が酷くなるのだという。(最初に説明してくれよ😿)
円錐切除術を決める前に
と言う事で結論。
円錐切除を受けること、そして受ける病院を決める前に、以下を考慮しよう。
円錐切除の病院を決めるためのチェックリスト
- 病院はしっかりと上記のようなリスクもちゃんと説明してくれたか?→リスクをちゃんと説明してくれる病院&医師を選ぼう
- 円錐の方法は選べるか。LEEPで出来るか?→大体病院で決まってて選べないと思う。せめて方法をしっかり聞いて納得してから受けよう。希望の方法が採択されていなければ、別の病院に行こう・
- 納得いかないことがあれば別の医師や病院にいくこと→これを渋ってやらせない医師はプロじゃない。さっさと病院変えましょう。ここで紹介状渋るような病院とは関わらなくて良いと思う。
以上、大体このブログを読みにたどり着く方は円錐を受けちゃった後だとは思うけれど、もし受ける前の人が居たら、以上のことを参考によく考えて手術を受けてほしいなと。
円錐はそんなに焦らなくても極論、いいはずだし。