大量出血したイタリア滞在中の7月29日。 一方、その日、日本では母が円錐切除の病理結果と 静岡がんセンター 宛て転院の紹介状とプレパラートをもらいに🐕先生を訪ねていた。病理結果には上皮内癌との最終診断。上皮内癌、見つからなかったにも関わらず。
8月2日に漸くヨーロッパから帰国した私は、翌日の出勤を挟んで、8月4日に静岡がんセンターを訪れた。
(ちなみに、静岡がんセンター の予約は7月の円錐切除が終わってすぐ、平塚市民病院と決別を決めた際に取っておいた。)
静岡がんセンター 初診までの流れ
1.初診受付
予約は8:30。
これは受付の時間。ここから院の説明、問診、診察と30分刻みくらいの予定になっていた。
神奈川の自宅を6:50ごろ出て、車で向かう。運転は母。
1時間20分ほどで到着した静岡がんセンター。広い駐車場に車を停めて、地上階の通路を歩いて行く先にはエントランスホール。エントランスは院内の2階という扱いになる。中に入って左手が総合受付だ。
8:30。とりあえず最初の受付。ここで保険証、紹介状、プレパラートなどの資料を提出して診察券をつくってもらう。
大きな病院は大体あるのだろうけど、初めて呼び出し機をもらった。この呼び出し機が鳴ってメッセージが表示されることで、次の場所へと案内される。
2.ビデオ鑑賞 9:00頃
静岡がんセンターのシステムなどを紹介するビデオを鑑賞。ウェブサイトで見られるものと同じだと思う。
3.問診 9:30頃
今までの経緯を看護師さんに話す。
そのあと科の受付に行く。
婦人科へ
婦人科は女性センターと呼ばれ、総合受付からエスカレーターで1階に降りた右手にある。
一階に降りるエスカレータから左手に見える、上が吹き抜けの中心スペースはショッピングモールの一階を思い出させる。あの、ピアノがおいてあって、イスがありくつろげるイベントなんかもできるスペース。
ピアノのある中心スペースを囲むように図書室やらミニストップやら。
婦人科の待合スペースはガラス張り越しに見える庭に面して、開放感がある。明るくて、広い。ホテルのロビーのように、テーブルとイスのセットがいくつもスペース内にレイアウトしてある。
8月の初旬という暑い盛りだったので、すぐにギブアップしたが、庭に出てとことこ歩いてみた。バラがあるようす。
私はもう入院とかないんだろうけど、入院するなら確かにこういう病院のほうが良いかも。
診察
初診の診察予約は10:00だった。
10:15分くらいだっただろうか。呼び出し機が鳴って震えて、診察室に呼ばれた。
広い。
カーテンで仕切った内診スペースも一緒になっているからというのもあるが、それ抜きでも広い。
診察室に入って一番奥にデスクがあり、担当のA先生が見えた。
紹介状はあるものの、その中の文字で言い表せなかった転院理由と今までの経緯-AISと組織診で出た後に、円錐切除で扁平上皮の異形しかでなかったこと-を説明。
腺癌とSCジャンクション
A先生からは、改めて子宮頸がんについてのオーバービュー的な説明を受ける。この日は自分の細胞画像があるわけではないので、PC画面で参考の子宮画像を見せてもらいながらの説明。
扁平上皮癌と腺癌のできる部位の境目にSCジャンクション――squamous(扁平上皮)Columnar(円柱上皮)junction――がある。文字通り、扁平上皮部分と頸管部分の境目。そのジャンクション周辺に扁平上皮癌も腺癌もできやすい。
円錐切除はこの境目の部分を取ることでガンのできている(できやすい)部分を取る。SCジャンクションは子供のころや閉経女性などは頸管のほうにあって、生理のある妊娠可能な成熟期は膣方向にせり出してきているものらしい。
ただ個人差があるので、ジャンクション部分の○が全部膣側に出ていなくて、頸管の方に奥まっていていたりすると円錐しても取れない。円錐でジャンクション周辺が取り切れない事がある、と。
組織診でAISが出て、円錐で出なかった1つの可能性として、円錐後に残ってしまったSC junction周辺部分に異常があるケースも考えられるとのこと。
もし、そこに残存が見つかっても、もう1度円錐をすることが可能とのこと。
組織診は不確実
組織診のAISが見つからなかった要因として、A先生はもう一つの可能性をあげた。
「うちの病理でも見てみないと何とも言えないけれど・・・人間が見ているから確実なものはないんです。何割かは判断もずれたりする。」
「あと、パンチ生検は掴み取った細胞が潰れていたり、逆さまになっていたりして、正確に見れていない可能性があるから。」
つまり、取った肉片は細胞の潰れ具合などで、紛らわしくも腺がんに見えたけれども、腺がんではなかった可能性って事かな。
取り残した部分にAISがあるか、またはAISっぽく見えたガンじゃない細胞だったか。とりあえず、今日は一般論しか分からない。今日持ってきたプレパラートを、これから調べてもらうのだから。
医師「円錐切除で残った部分の検査は細胞診をすることになるのだけれど、まだ傷は治ってないかな」
わたし「あの、先生。あと、私は7月の29日に手術の傷あとの動脈から出血して、イタリアで縫合したんですが。その時に、担当した医師から1週間くらいしたら病院でチェックしてもらうよういわれてて。」
内診
静岡がんセンターの婦人科内診スペースにはティッシュ、ナプキン、不織布のウェットティッシュが(ちゃんと)ある。県立や市立は節約のために置かないって訳じゃないのね。(市民病院は無かったから)
ウィーンと回転しながら上がる椅子に目隠しカーテンを見ると、日本に帰ってきたなぁという感じ。
医師「今日は、細胞診は無理ですね。3針、多分溶ける糸で縫っているのでこのままで大丈夫です。結構、出血しましたか?」
「縫合するまで2時間くらいは出血しっぱなしだったので」
医師「両手いっぱいくらいは出血したかな、じゃあ」
「あ。もっとです。あと、出血してからずっと手足が痺れたり、胃痛が激しいんですけど・・・。」
貧血状態の確認のため、1階に採血に送られて、再度婦人科に戻って来ることに。
予想通り貧血で、鉄剤を処方され、本日の診察は終わり。
ここまで終えて11:30くらいだったか。そんなに待つこともなくスムーズだった。
会計
ひとつだけ、スムーズじゃないとすれば会計。会計は総合受付の隣にあるのだが、2ステップ踏まないと完了しないようになっている。
- step1 : 受付で会計プロセス
- step2: マシーンで支払い
婦人科の受付から、マシーンに行くのではなく、婦人科受付⇒会計受付⇒「お会計できるようになりました」という会計案内を受けて⇒マシーンに移動して入金。
ここは、会計受付で払うか、支払いマシーンで一気に済ませたいところ。
ちなみに、調剤は支払い場所の右手にあり、会計マシーンでは処方された薬代も含まれて支払う。
今日は初診のプロセスで手痛い時間が長かった部分を除けば、待ち時間は少なかった。
もし、待ち時間が長かったとしても、静岡がんセンターの場合は、散策できるほど広い庭があり、図書室もあり、展望スペースもあるので退屈のしがいがありそうだ。
一番長いのは、通院にかかる時間かもしれない。次回は2週間後。円錐切除部分の病理・再診断の結果を聞くために。
子宮がん【 診断・治療の 病院選び 】個人的に思った事
↑ガンになって、転院してみて、出だしの病院選びの重要性について学びました。