結論から言うと、子宮頸がんのゴタゴタの最中、仕事を辞めた私。辞める選択自体は正しかったし、辞める時期も正しかったと思う。ただ、後悔するのは、 病気で仕事を辞める前に考えておくべき ・調べておくべき・手を打っておくべきことがあったという事。
さて、今までの経過を整理するとこんな感じ。
6月末:子宮頸がん精密検査で 上皮内腺癌 診断
7月上旬:円錐切除術 & 主治医から「追加手術必要だから」と所見通告
7月中旬:いや、切ったトコ がん無かったけど?by 病理
7月末:傷口から大量出血―動脈が切れた
8月:大量出血の後、慢性的に貧血。一日座ってるのも辛い。
8月末:退職
9月:まだ動悸激しい&脈早い&不正出血続く
10月中旬:頸がんは異形成のみと診断。体癌で疑陽性。
10月下旬:ハローワークで離職票提出(←遅い)。病院で診断書を書いてもらう。
11月:転職活動。日系の会社ばかり攻めて書類で全滅。なぜか高熱で寝込む。
12月:転職活動。外資ばかり攻めて全部面接までは行くが落ちる。体調はすこぶる良い。
1月:職業訓練学校に通う
そう今は職業訓練学校に通っている。
体力的にフリーでガンガン仕事取りにいって成形立てるのは難しいし、社内通訳は殆ど有期雇用。
(日本って正規雇用と非正規の扱いに差がありすぎると思う。)
仕事を辞める前に考えておくべきこと、それはやめた後の収入源の確保だ。
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辞める前に必ずやっておく事
次の仕事探しだけが、辞める前に出来ることではない。体調的に仕事をするのが難しいなら、それを客観的に文書で証明しておくことも、退職後の生活を気持ち的にも経済的にも楽にするために必要なことだ。
病気で仕事を辞める前に必ずやる「体調不良の認定」
どうせ体調不良でも自己都合退職扱いなんだから・・・と思ってしまうのは間違い。
体調が原因で辞める際は、「理由のない自己都合退職」とは別の分類になる。「特定理由離職者」になる。
小さな会社であれば、総務の人と直接に丁寧なすり合わせをして、体力の減退や病気など「健康上の理由」で辞めるという離職理由を選択してもらえるかもしれない。
ただ大体の会社は自己都合という処理をしてしまうし、私の前職のような大企業では、人事実務はアウトソースしている状態のため、それこそ部署の皆が病気で辞めることを知っている状況でも、機械的に「自己都合退職」処理となった。
しかし、通院も当然していたこの時期、職務を同じように続けることが難しいことが証明される=「特定理由」での退職となり、基本的には会社都合と同じような扱いになる。
特定理由離職のメリットと認定に必要なモノ
10月にハロワに離職票を出しに行った際、私はこの特定理由について知らなかった。だけど離職票と一緒に入っていた資料を読んでいて、ふと思う。
私って特定理由退職に入らない???
特定理由退職扱いになると、3か月の給付制限が解かれて、雇用保険がすぐに支給される。 そしてもう一つ、大事な負担軽減がついてくる。
医師からの診断書を必ず得る
ただし、医師からの診断書は必要。しかも仕事を辞める当日に、勤務が難しくなければならない。(これは理不尽だ。会社の退職は大体1か月前くらいには双方が合意していないと円満に退職できないから。
診断書と言っても正式に詳細なモノでなく、ハロワでフォーマットをもらって書く。症状と、その症状により通常の勤務が当時は難しかったこと、今は働けることだけ認定してもらえれば良い。
なので退職日前後に通院していなかったなら、そもそも対象外ではあるし、皮膚科とか歯科に通院じゃぁダメだろうな・・・。
ということで、離職票を提出に行ったのがそもそも離職して2か月後という遅いスタートだったけれど、ハロワで特定理由認定用の診断書フォーマットをもらい、体癌の精密検査ついでに先生に記入してもらった。
結局最終診断が高度異形成だから、ガンって病名は入らないんだけど・・・これで大丈夫かな?
と心配していたけれど、無事に受理された。
特定理由離職になるもう一つのメリット
3カ月の給付が解かれるだけでなく、もう一つ大事な負担軽減が。国保の支払額も違ってくるのだ。
通常だと前年度年収に応じて、フルに支払うのだが、特定理由:33 で退職すると保険も月々の支払額が低くなる。
これは知らなくって、特定理由離職が認定されたときにハロワの人から聞いた。いくらになるかは分からないけれど、額が変わる可能性がある・・・と。
実際に半額以下になった。鬱気分がこのことでかなり解消された。
だってフルタイムで働くのも微妙な健康状態なのに、年金も国保も住民税(これがめちゃ高い・・・)も。月々結構な額だ。ただでさえ、無職であることで社会のごみ的な気分になっているのに。そのうえ、収入無いのにこれだけ取られ続けたら、生きてるだけでどんどん憂鬱になる。
仕事を辞める前に考えておくべき その2=今後の働き方
今までと同じような方法で就職して、同じような働き方を続けられるのか?
体調は休めば良くなるけれど、体調が悪くなる前の良さに戻るわけではない。基本のベースラインは下がっている。
そして、年齢を重ねていく以上、普通に体の不調って増えてくるだろう。時間をお金に単純に変えていくだけの仕事で一生自分を養っていくのって現実的?
私は無理だと思った。じゃあどう働けばいいのか?
体長を壊して会社を辞めた後の働き方
ホワイトな企業を選ぶ
基本的には、労働環境が整備されている会社と整備されている制度が使える立場で入社することだと思う。正規雇用を支えるために非正規が存在するような会社だと、まちがいなく食いつぶされる。非正規でも正規と変わらない稼ぎ、働き方、権利があることを具体的に説明してくれるような会社を選ぶことが重要なのだ。(正社員でも「はれのひ」みたいにブラックなところは沢山あるので面接での質問は入念に。
非正規はどうすればよいのか?
売り手市場といわれていても、それは最低時給が上がっているだけに過ぎない。自分が最低賃金ワーカーでない限り、最低時給が上がったところで何ら関係ない。むしろ、最低賃金とスキルのある労働者の賃金の差が埋まってしまっている。あるのは、スキルと今まで金額で評価されていたものが、評価対象としては薄い印象になるという本末転倒な結果だけだ。
非正規で、一人で、これから健やかに生きていく道はあるだろうか?あるとしたらどんな道だろうか?
めっちゃ具体的にリサーチしたほうが良い。病気の事が気が気じゃない時は、そんなことする余裕ないのも事実なんだけど。