「社内ニート」とは:社内ニートになる原因は本人?それとも会社?

企業規模の大きさに比例して増えるといわれる社内ニート。「社内ニート」とは:社内ニートになる原因は本人?それとも会社?

どう思いますか?

私が働いたこのあるグローバル企業ではシニアスタッフと一般事務アシスタントにそういう「社内ニート」人材が多かったです。

スタートアップでは、どのポジションにも社内ニートが居ました。大きな企業でのニートとの違いは、スタートアップだとニートの声が大きいんですよね・・・。

さてさて、まず社内ニートとは何なのか、そして自己意思で社内ニートになったのではない場合のリアルについて解説します。果たして、社内ニートになるのは本人のスキル不足や能力不足が原因なのでしょうか?

社内ニートとは?社内ニートの定義と間違った印象

会社にいる社内ニートとは誰の事で、社内ニートではない人はどういう人なのでしょうか?

社内ニートとは誰の事か

社内ニートの定義を見てみました。

社内ニートとは、会社に出社しても仕事がなく、暇を持て余している人のこと。

上記らしいです。

でも、仕事がない=能力がない、役に立たないという意味ではないのです。

役に立たない人が社内ニートなのではない

社内ニートは役に立たない人ではありません。

会社にとって役に立たない人が居る場合、組織運営が原因となって、該当の従業員が役立たずになっている場合が多くあります。

その人が原因で仕事しない場合よりも、会社の事情により仕事が無いOrわざと活躍できない仕事を回されている場合は、会社がその従業員を役に立たない状態にしていると言えます。

会社が原因で社内ニート状態=会社に貢献する仕事をしていないのは、具体的にはどのような場合か?具体的な例を見て聞きます。

社内ニートの原因:会社が悪い事例

上場企業からスタートアップまで、企業規模は大中小、企業ジャンルは製造からITまで現場を見てきた筆者の経験から話します。社内ニートの原因には会社が悪い事例もあります。その現場を間近で見た経験をお話ししましょう。

それは、某グローバルな上場企業に勤め始めた時に出会った従業員でした。

【社内ニートだった時:毎日寝てるおじさん】

そのグローバル企業に入社したころ、私の隣の席のおじさんは再雇用のシニアスタッフでした。毎日早朝に出社して、昼間も寝てました。

「定年退職して他でバイト探しても、こんなに貰えるところ他にない事が分かったから」

そんな理由で再雇用希望を出したそうです。仕事に意欲があるわけでは無いように見えますね。

おじさんは就職してから定年までずっと勤めた典型的なサラリーマンだったはずですが、やることなすことペースが遅いですし、どんくさい。日本のサラリーマンは24時間働けてたんじゃないのか?本当に無能の集まりなのかなぁ?そんな風に思うこともしばしばでした。

任されていた仕事は、おそらく数十年行ったであろう業務とは無関係の、部署内の庶務および書記担当でした。おじさんはとても穏やかで良い人だったのですが、とても処理スピードも処理品質も高いとは言えませんでした。

【有能だった社内ニート:再雇用シニアスタッフの変身】

半年後・・・わたしは再雇用シニアスタッフの変身を目にすることになるのです。

暫くして、私はおじさんとは別のグループ所属になり、席も遠く、ミーティングなどで顔を合わせることは無く成っていました。

ある日、私は会議のため早朝の出社。電気のついていないオフィス内には、そのおじさんだけ。おじさんは一心不乱に調べものに没頭しています。私があいさつがてら「こんな早くから仕事してるんですか?」と話しかけると、

「いま、遊んでるだけだから」

でも、おじさんが調べてるものを見たら、今の担当業務の説明を聞かなくても、何を担当してるかすぐわかるような内容の「遊び」でした。

あとで、おじさんと同じグループの同僚に話を聞いてみたら、新たに担当になったリサーチ業務で忙しく「水を得た魚のように生き生き仕事してる」とのこと。本人も生き生きして、会社のニーズも埋められる。Win-Winな方向に向かったわけです。

社内ニートの原因が会社にある場合、会社ができること

その人が知識ある分野って必ずあると思うので、そこを生かすも殺すも生殺しにするも環境次第なケースは多いのではないでしょうか?

「否定され続けても主張できるほど、人間は強くない」と知る

自分から「私はこれができます、やりたいです」と、無視されても却下されても声を上げ続ける人も居ますが、全てがそういう人ばかりでは無いのが現実。

何も言えない人も居る。モチベーションが無い人もいる。仕事が嫌なわけじゃないけれど、したいわけじゃない人も居る。得意な事でさえ仕事だとしたくないひともいるけれど、そういう人は一握りかもしれない。

HRが洞察力と行動力を発揮せよ

今抱えているいろんな人材を動かすも、動かさないも、使うも使わないも、組織のチョイスかもしれません。

ニートを作ることを組織が望んでいないならば、組織のHRは従業員のスキルや特性を知るために行動を起こしましょう。HRは正直、人材開発という部分をおざなりにしています。リスキリングや社内モビリティなど、お飾りの言葉でしかなく、やってる感の見せつけでしかありません。本当に人材を活用する気があるのでしょうか?あるならば、パフォーマンスが発揮されていないと感じる社内ニートを輝ける場所に移動させましょう!移動させてさせまくっても活躍できないと分かってからですよ。社内ニートの烙印を押せるのは。

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この記事を書いた人

Macaron

海外進出における営業や展示会出展サポート、英語の通訳・翻訳、イタリア語の通訳、ビジネス英会話講師。分からないことを丸投げしたい個人や小規模事業者におススメ。神奈川と石垣島の2拠点で活動。