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MakerFaire Bay AreaでArduino LLCのCEO、Massimo BanziがArduinoの新しいブランドGenuinoを発表しました。
ArduinoがArduino SRLとArduino LLCに分裂し、LLC側はArduino商標の使用権を巡って問題になりそうな状況だということから、新たにAdafruitを生産パートナーに迎え、このGenuinoというブランド名を使用することにしたんだと思いますが・・・
今回はこのGenuino発表から学べる、ちょっとしたイタリア語講座です。
Genuino の意味=Genuine
このGenuinoという名前。イタリア語では「混じりっけのない、本物の」という意味、英語で言うgenuineを意味しています。つまり、こっちが Real Arduinoだと言わんばかりのGenuinoという命名ですね。
純正という意味なので、純粋という訳し方もできます。
例えば、
Una persona genuina:「正直な人」「純粋な人」という意味になります。
personaは人、genuinaは女性名詞のPersonaを修飾するので語尾はaに変化しています。
Prodotto genuino: 純粋な製品、純正の製品
Cibo genuino: (添加などされていない本物という意味で)健康的な食品
では・・・せっかくなので何かつかえる一文を作ってみましょう。
io sono una persona genuina (イオ ソノ ウナペルソーナ ジェヌイーナ)
私は純粋な人間なんです。
是非、こんなふうにイタリア語でいい人アピールしてみてください
~inoは、小さいという意味
また、このGenuinoブランド発表で、Modulinoという新商品も紹介されていますが、これはmodule + 縮小辞のinoだとおもわれます。(ちなみにArduinoのInoは縮小辞ではんく、hardwinというドイツ語がイタリア語発音になったものです。)
inoをつけると、小さいという意味が加わりますので、小さいモジュールというような印象ですね。
日本人にも馴染みのあるイタリア語で縮小辞の例をあげると、
Capellini: カペッリーニ
スパゲティの細いやつですね。Capelli は髪の毛。Inoの複数、iniで細い髪の毛。スパゲッティの細いやつ、スパゲッティーニというのより更に細い、極細スパゲティ。
Violino: ヴィオリーノ
viola + ino ヴィオラの小さいのがヴァイオリンですね。
Panino : パニーノ
pan + ino パンの小さいやつ。大きいパンをスライスしたものに具を挟むと、サンドイッチになるけど、パン丸ごとを開いて具をいれたらパニーノになるのはこういうわけですね。
Arduinoの分裂感・・・ヒートアップしてるように見えますが、これからの展開どうなるんでしょうか。
Massimoは、Makeの動画の中でこういっています。
「今回の事は、Makerムーブメントのあり方を考える良い機会でもあると思う。このままでは、誰かがオープンソースハードウェアの会社をおこそうと思ったら、プロジェクトではなく、弁護士とのペーパーワークに集中しなければいけなくなる。そんな事は避けたい。戦うのは・・・Makerコミュニティとして、今回のことにちゃんと答えを出したいから。」
ところでMassimoの話す英語は、そこまでイタリア語訛り強くないので聴きやすいです。
イタリア人の典型的な英語は、Hの発音も欠落していて、1音ごとにアクセント付けまくって話す傾向にあります。あと、erが入ってる単語もメールゥッ(巻き舌エンド)と見たまま発音+巻き舌が残ることが多い。
MassimoはRの発音が巻き舌ですが、こういう感じでクセが残ることによって適度な「イタリア」感が増していますね。その国のアイデンティティを感じさせる発音の訛りって、話し手を印象づけるのに効果的だと思います。
ちなみに、イタリア語のRの巻き舌発音を練習したい人は、只管巻き舌でトゥルルルルルルルルルって舌を上あごにあてながら連続で震わせて見てください。RにもRRとシングルRがあって、RRの方が所謂みんなが思うルルって感じの2回巻き舌。ArduinoはRひとつなので、軽く。
巻き舌がクセになっちゃって、日本語のラ行でも出るようになっちゃうと周りから怖がられるので気をつけてくださいね。