日本で流行っていないLinkedInを使うべき理由は、外資転職にあり

SNSとして全く流行らなかったGoogle+、一過性のオワコンSNSだったクラブハウスなど、山ほどある日本で失敗したSNSの中に入れられそうなLinkedIn(リンクトイン)。しかし、日本で流行っていないLinkedInを使うべき理由は、外資転職の間口を広げるSNSだから。

そんなん知ってるって方もいらっしゃるでしょう。でも、LinkedInを活用している人よりも、登録してない&登録したけど滅多にログインしない人が多いのが現状。そういう人は、そもそもLinkedInの何をどう使ってキャリアに生かすのか分かっていません。

この記事では、LinkedInが何に使われているSNSなのか、日本で流行っていない理由、誰が使っているのか、そして流行っていなくてもLinkedInを使っておくべき理由を解説します。

LinkedIn(リンクトイン)とは何に使われるのか?

Linkedinプロフィールの書き方

LinkedIn(リンクトイン)は、ビジネスに特化した仕事で繋がるSNSです。仕事やキャリアに関連する情報交換やネットワーキングを行うことができます。ユーザーの大半は会社員ですが、フリーランスやビジネスオーナーもLinkedInをビジネスサイト代わりに使っています。

ユーザーは自分のプロフィールを作成し、職歴やスキルを共有し、他のユーザーとオンライン上でネットワーキング(繋がり申請)が出来ます。また、企業の求人情報を検索することができ、これがLinkedInを利用する大きなメリットです。

LinkedInは、国際的には認知度が高く、海外の人脈を持つ日本のプロフェッショナル人材や、海外進出や海外採用を考えている企業にとって最重要プラットフォームに位置づけられます。

日本で流行っていないLinkedIn、どうして利用者が増えなかったのか

LinkedInは日本でのユーザー数が少なく、成功しなかった理由としては次のようなことが考えられます。

採用プロセスの違い

 日本では仕事や採用に関する選考方法は欧米とは異なり、古典的なエントリーシート経由や、リクルートなど日系大手転職プラットフォーム経由の応募、そして応募後は対面での面接が重視されるため、オンライン上でのネットワーキングはあまり活用されない傾向にあります。

また採用プロセス上の意思決定も、日系企業は外資系企業よりも遅く、意思決定者まで書類を回してからゆっくり読んで結論を出すため、SNS上でのスピーディなコミュニケーションや、経歴閲覧を行う必要性を感じないのもあります。

日本人の転職の壁

リンクトインは世界では転職に最も活用されるプラットフォームです。しかし、日本と欧米では転職頻度や生涯の転職回数には違いがあります。

日本と海外で転職に対する考え方が違います。終身雇用が長かった日本では、転職頻度は低く、長期勤続が求められる文化が根付いています。結果として、日本では30代から40代にかけての転職は一般的ではありません。また、一度就職した企業に長期勤続することが一般的であり、生涯転職回数は少ないと言われています。

一方、海外では転職頻度は高く、長期勤続が求められる文化ではないため、転職はもっと普通になっています。20代から40代まで転職をすることが一般的で、生涯転職回数も多いと言われています。

そして、LinkedInは非常にスピーディな転職プロセスを可能にするプラットフォームとして有名です。日本の、慎重に、転職は出来るだけしない方が望ましいという文化で生きる労働人口とは正反対の利用者に向けて最適化されたプラットフォームなのですね。

言語の壁

 LinkedInは主に英語のプラットフォームであり、日本人の多くが言語の問題で使いにくいと感じる傾向にあります。

そもそも日本語オンリーで転職活動および転職後の仕事をイメージする人にとって、LinkedINは役立たずです。基本的にはグローバルに展開する企業の日本営業部員になるか、グローバルHQの日本対応要員を探すためにリクルーターは使うのですから。英語、必要です。

日本に既存の転職サイトの存在

日本には既に「マイナビ」や「キャリアクロス」などの人気のある転職サイトがあり、知名度の低い LinkedInに対して競争力があります。皮肉なのは、そういったサイトよりも、LinkedInのほうが新規の掲載求人数が多いというところです。

プライバシーの壁

日本人は個人情報を公にすることを好まない傾向にあります。名前も、経歴も、写真も、LinkedInのようなプラットフォームに公開することに抵抗があります。

その結果、LinkedInは日本では他の国と比べて少ないユーザー数に留まっています。しかしながら、欧米では仕事用SNSとして確立されたLinkedInは、グローバルに活動するプロフェッショナルや海外進出を考えている企業には有用なプラットフォームになっています。

日本人がLinkedInを使うべき理由

LinkedInは日本では他の国と比べて使用率が低いですが、日本人にとっても登録しておいて損はない理由には次のようなものがあります。

グローバルな人脈を築くことができる

 LinkedInは世界中のプロフェッショナル人材と繋がるプラットフォームであり、オンラインから国際的な人脈を築くことができます。

キャリアアップに役立つ

職歴やスキルを共有し、他のプロフェッショナルと交流することで、自分のキャリアアップに役立ちます。グローバルに見た時に、他社や一般労働市場で、どういったスキルや経歴にニーズがあるのか分かるようになります。また、自分と似たような経歴の人が、どのようなスキルを売りにしているのかを見ることもできます。

競合調査というやつですね。自分の転職市場での価値を常に見定め、それに合わせてスキルアップを計画することも容易になります。

求人情報サイトとしてLinkedInで転職

これがLinkedInの最大のメリット。LinkedInは採用情報を発信するプラットフォームであり、企業やリクルーターの掲載する採用情報を閲覧することができます。

求人掲載数が多いです。リモート求人の掲載数もけた違いです。日本人の利用者が少ない事もあり、書類通過もしやすく連絡も早い!LinkedInは穴場です。

グループやコミュニティへの参加

 LinkedInには様々なグループがあり、特定の分野や興味に関連する人と交流することができます。

ブランディング

 LinkedIn上でのプロフィールの構築は、個人のブランディングにも役立ちます。フリーランスの方には特におススメ。実際に、LinkedInから海外案件を受注しているフリーランスや個人事業主の方は多いです。

初めての人向けLinkedIn(リンクトイン)の使い方

LinkedInを使うためには、まずアカウントを作成する必要があります。アカウントを作成したら、以下のような使い方ができます。

①プロフィールを作成する:

自分の職歴やスキル、教育などの情報を共有することで、他のプロフェッショナルと交流しやすくなります。

②繋がりを作る:

知り合いが居ないか、自分のEmailアドレスからインポートして探すことができます。

また、新たなコネクションづくりのため、似たような経歴の人や、同じような価値観を持つ人を見つけ、投稿にリアクションしてみましょう。何度かやりとりをしたら、繋がり申請=Connectしてみましょう。人脈を広げるチャンスです。

③グループに参加する:

LinkedInには、特定のトピックや分野に関心があるプロフェッショナルが集まって、議論や交流をするグループが色々あります。検索して、自分の興味に合ったグループを見つけたら、参加してみましょう。Facebookグループと同じような感覚と思ってもらえれば大丈夫です。違いは、LinkedInはFacebookグループを意識高い系にしたイメージです。グループでは以下のようなことができます。

  1. 情報交換: グループ内では、特定の分野に関する最新情報や知識を共有することができます。
  2. ネットワーキング: グループ内では、同じ分野に興味を持つ他のプロフェッショナルと交流することができ、人脈を広げることができます。
  3. ジョブオファー: グループ内では、特定の分野に関するジョブオファーなどの求人情報を紹介することができます。
  4. カンファレンスやイベント:グループ内では、特定の分野に関するカンファレンスやイベントなどの情報を共有することができます。

まとめ:国境を越えて仕事するならLinkedIn

世界では当たり前に使われているビジネスに特化したプロフェッショナル向けのSNS、LinkedInは、外資の会社や海外進出を視野に入れている日本人なら必須です。具体的には、外資への キャリアアップや転職活動に興味のある人、起業家や個人事業主、企業の採用担当者。

もし、当てはまるなら、週末時間のある時に時間を取ってアカウントを作ってみて下さい。意外と時間かかるんです。今までの職歴を英文で入れつつ、プロフィールを作るのは。

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この記事を書いた人

Macaron

海外進出における営業や展示会出展サポート、英語の通訳・翻訳、イタリア語の通訳、ビジネス英会話講師。分からないことを丸投げしたい個人や小規模事業者におススメ。神奈川と石垣島の2拠点で活動。