翌日の午後に 手術 なのに、前日の昼から入院。14:00に 平塚市民病院 に着くと、赤い救急入り口のインターホンを押して、チェックインした。
病室のある棟は旧党で、外来診察室のある新館とは違って、ちょっと薄暗く、ちょっと生暖かく、清潔感はあるが古い。4人部屋のドア側のベッドを案内され、サインした書類の数々を看護師さんに渡していく。若くて元気な看護師さん。
「通訳さんって、英語得意なんですね~。いいな」
いや、むしろ、日本語の手書きは厳しいです。
書類提出が終わると、入院日にやることは終了だ。
日中はカーテンを閉めたまま、暇を持て余していた。メルカリと読書で交互に時間つぶし。その日の夕食後からは、水しか飲めないらしい。明日の 手術 当日は摂取できるもの=点滴のみ。
夕食の時間が過ぎたころ、主治医の鈴木先生の話してる声が聞こえた。
「Mさん」カーテンを開いた鈴木先生が見えた。「明日、 手術 は二番目で2:00からだけど、たぶん遅れるとおもうから2:30とか3:00くらいかな。何か質問ありますか?あれ?コンタクト?」
「(質問は)特にないです。はい、コンタクト、 手術 の前は取ります。よろしくお願いします。」
そして夜、ある盲点に気付いた。
うるさい。寝れない。
同じ病室では夜中に起きてはトイレ、戻ってはビニール袋に入れているらしい持ち物を、カチャカチャガサガサ終始やる音が。一方で、吐いてはナースコールの繰り返し。辛いのは分かるし、かわいそうはかわいそうで、我慢するしかない。だが、それで自分が寝れないのはツライ。明日の夜は耳栓持参だ。
結局、寝ないで朝を迎えた。グロッキーなわたしは瞼だけ閉じて寝そべったままいた。
そこに点滴をうちに現れた主治医。「よく眠れましたか? ちょっと電気つけて」
「・・・全然。」答える私の手首をアルコール消毒して、針を刺そうとする主治医。なかなか刺さらない。これは・・・嫌な予感がする。
皮膚下に押し入ったところでポキっと折れる針。
「なんか、血管の中にコブがある。」迷言を残して新たな針をさす主治医。
「コブって??」何それ?どういうこと?なんか悪いもの?困惑する私。
「うん、なんかコブみたいなのがある」答えてる顔が無表情で。
そしてその説明、わからない。コブって何かを説明して。なんか疾患?ちゃんと聞きたいんだけど、なんか怖いんで・・・。
困惑したままの私に点滴を刺し終え、主治医は病室を後にした。