朝から晩まで会社で働いて、残業して、疲れきって帰ってくる日々。ビジネス英語 なんて余裕は無いよ。
それでも、マネージャーになるために、より大きなプロジェクトへの可能性のために、英語を習得しなければならないとしたら?
私自身が受け持った生徒さんのほとんどは社会人、そして責任あるポジションで英語が必要だったからマンツーマンレッスンを受けにいらっしゃった方。
時間もないし、エネルギーもそれほど割けない。今日はそんな方に向けた、英語習得の取り組み方についてご説明します。
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仕事の必要に駆られて英語を勉強するのはどんな人か
英語がどうしても必要になる背景として、外資系勤務であるという方が多いです。
もちろん日系の会社でも、海外事業部、マネージャークラス以上または事業主だと必要になる場合もあります。が、英語の使用頻度で言うと外資系の方が圧倒的に多いです。私は外資系企業も、日系企業もいくつか経験したので実感していますが、外資で英語と関係ない仕事をしている人の方が、日系企業で通訳などの専門職をしている人より英語でのコミュニケーションに触れている機会は基本的におおいです。
今回はまず、日系・外資系どちらに勤めている方にも共通する【忙しい人のためのビジネス英語マスター方法】に触れます。次回は、プラスして特に日系企業勤務の方に役立つ方法を紹介したいと思います。
忙しい人のためのビジネス英語マスター方法
ビジネス英語 のポイント1: 発音を気にしない
留学などで100パーセント勉強に集中できる環境にあれば、発音はもちろん重視してください。
でも、ビジネス英語に関しては「ビジネスを上手く運ぶための意思疎通」が目的です。
そもそも、メールなど文面でのやり取りが多いですね。そして会話では相手に自分の言いたい内容が通じること、相手の言っている主旨を理解することを重視します。
自分が言葉を発する際、これは文面でも共通していますが、わかりやすいのが一番。なので、ネイティブのような息遣いをして、それっぽくできるようになる必要はありません。日本人のフラットな英語で大丈夫です。
発音で注意するところといえば、RとLの違い、SHとSの違い、BとVの違い、THなどがあります。出来るに越したことはありませんが、文脈から理解してもらえる場合が多いので、ここも神経質にならなくて大丈夫です。
ネイティブっぽい発音は難しいのか
社会人になってから、大人になってから発音を改善するのが難しいかと言われれば、私は個人的にはそうは思いません。しかし、発音の習得には集中して聞いて、反復練習をする習慣を要します。そして練習に付き合って、指摘してくれる相手も要します。そういった時間も、機会も忙しい生活をしてる人には限られてきます。
敢えて発音にはこだわらず、自分に聞き取れたものを真似する気持ちを持つ程度で、気楽にいきましょう。
ビジネス英語 のポイント2: 自分が生きる世界に絞る
語彙をむやみに増やすより、まず自分が知るべきカテゴリーを見極めよう。
ビジネスという大きな括りで見るよりも、普段自分が仕事をしているindustryで使われている言語に集中しましょう。そのためには、①一般的に必須となる語彙を活用できること。そして、そこに②専門的なボキャブラリーを加えること。この二つの軸で、頭の中のストックを作っていくのが確実です。
ビジネス英語をマスターする具体的なステップ
①基本の語彙を活用できる
ここでいう基本的な語彙とは、会話のキャッチボールで欠かせない言葉たち。
質疑応答をするために必要不可欠な語彙です。
質問ーopen questions と closed questionsーに反応して回答できるようになること。これ大事です。
Open questions: How, What, Who, When, Why, Where で訊かれる質問。
イエスかノーで答えられないのでオープン。
Closed questions: Yes, Noで答える質問。
do you…? are you…? など、答えはイエスかノーなのでクローズ。
これらを聞いて、イエスかノーで答えるのか、何を聞かれているか、逆に自分が質問する際に【どの疑問詞をどう使えばいいのか】が分かるようになること。そして直ぐに反応できるようになることです。
②自分の生きる業界での用語を知る
これは専門書やウェブ記事を読んでいればすぐだと思います。仕事で関連する以上、必然的に目にする機会も多いはず。ビジネスで英語を使うには、①でまず基本を訓練しつつ、②専門的なエリアでの英語での知識を増やす必要があります。
①ができていれば、②のリーディングで目にした言葉を会話で活用することも容易になります。
専門分野の知見自体はあるので、言葉の壁さえ超えれば、英語は使えるようになります。勘違いしがちですが、自分が理解できない、もしくは知見の薄い分野で話される英語を勉強しても、背景知識のない中では自分の体に根付くような語学力はつきません。自分が理解できる・普段から興味を持っている分野や範囲で、すでに母国語で考えている分野だからこそ、英語で勉強したときに理解できるんです。
専門書、ウェブの記事、ポッドキャスト、Youtubeこういった自分の専門分野を検索して、自分の生きる世界を英語で語っている文章や音声、動画を見つけて勉強してください。
まとめ:独学で学ぶなら定期的なマンツーマンが効果的
自分の仕事に関連する用語は、意味については理解できるものです。だから、難関なのは基礎力、基本レベルの用語を使いこなせるようになる所。
独学でビジネス英語を勉強をしていく際には、洗練された言い回しやカッコいいフレーズといった小手先の知識を増やしていこうとするより、反復で基本用語の使い方をmasterする事に集中するほうが良いのです。ビジネスの上で人の印象に残るのも、難しい表現を使った文ではなく、簡単な言葉で本質的なことを言っている場合が多い。だから自分の専門以外で難しい言葉がわからなくても良いでしょう。
この基本的な質疑応答に即反応できるようになる訓練ですが、英会話スクールでテキストをやるよりは、マンツーマンの方が効果的です。
テキストを使うビジネス英会話スクールのコースは、greeting から始まり、presentation, project management まで1 chapterずつ進んでいくので、時間がかかります。これから、いつかのチャンスに向けてゆっくり勉強したい人には良いですが、今まさに現場で使っていかなければならないのであれば不向きと言えます。こういう場合は、カスタマイズできるマンツーマンレッスンを英会話スクールでも個人でもよいので組んでもらうのが良いですね。
または、講師などの力を借りなくても、自分でSNSで相手を見つけて通話する、職場の外国人と仲良くなるなどの方法で練習できます。
時間のない方は、今回紹介したポイントを頭において、学習の材料を選んで見てくださいね。