診断結果を聞いたのが火曜日。再度聞きに言ったのが金曜日。その週末もネットリサーチを続けた。次の火曜日には円錐切除の術前検査+入院手術の説明などがある。その時までに、新たな質問を整理しておくのである。
術前検査は血液検査、心電図、レントゲン、尿検査。そんなところだった気がする。14:30の予約、というかその時間を指定されて病院にいった。
てっきり、検査を先に回ってから診察室に行くのかと思いきや、診察室を案内される。待つこと30分。えーと、モニターの順番にも上がってこない。
「あのー、今日は2:30の検査予約で来てるんですけど、いつ呼ばれますか?数字も後から来た人が表示されてるので」
「あれー、順番にはちゃんと上げてるんですけど。ちょっと待っててください。今呼ばれます。」
モニターの順番がいきなり入れ替わり、割り込み先頭に。システムエラーか何か?では恐らく無く、人力で上げたんだと思うが。こういう病院なのは、今までの経緯でしかり。
呼ばれた17番診察室。
「今日は検査ですので、ではまず検査行ってください。」診察室に入って最初で最後のフレーズがこれ。お願い、プロセスの見直しをしてくれ。市民の税金を使った平塚市民病院よ。
術前検査 の項目
診察室を出ると案内の看護師にプリントを渡される。
「手術される方全員にHIV検査を受けて頂いてるんですけど、宜しいですか? こちらが検査の同意書の代わりになるので、お持ち帰りください。」
検査に協力しない場合は、手術の順番が当日最後になる可能性があるって書いてある。無料で項目追加になるんだから嫌って人は居ない気がするけど。いるのかな?手渡された紙は、居そうな感じの書き方だった。
最初に心電図。次に尿検査と血液検査。最後にレントゲン。検査自体は全部で30分ほど。診察室に送る前に、受付から検査に回してくれれば良いものを。うーむタイムロス。会社休んで来るのを何だと思ってるのか。
術前検査 を終えて、婦人科の受付まで戻って来たのは15:40くらいかな。
「14番診察室の前でお待ちください。」案内されるが、14番診察室は違うんじゃないかな・・・。14番と17番ではモニターに映る番号も違う、場所も角を隔てて違う所なので、盗塁スタイルで14番前から17番方面にズレながらスタンバイする。
そして17番診察室へと入った。(やっぱり・・・)
手術の説明と質問タイム
主治医「お母さまですか?」
そうです。今回、診察室へは母と二人で入った。
手術の説明のため図を描こうとする鈴木医師。絵は前回、前々回とも同じものが2枚あったので「この間、聞いた時のがあります」と前回の図を見せながら遮るわたし。が、どうやら母の居るぶん最初から絵を書いて説明するようだった。全く同じ絵と同じ単語が並ぶ・・・。
本題は説明後の質問タイム。
質問:腺癌にもサブタイプがいくつかあり、一番一般的な(Endocervical)タイプだと扁平上皮エリアと腺癌できるエリア(円柱細胞=経管側)の境目くらい[Squamous Columnar junctionという]にほぼ9割できるらしい。私のはこの一般的なサブタイプってことでいいのだろうか。
「それは別にどれでも関係ないです。治療方法は一緒だから。」
ふーん、でも自分の病気なんだから知りたいじゃないか。Endocervicalタイプの腺癌なら、円錐でとり切れる可能性も高いだろうから、不安要素減!と思ったのに・・・。
質問:AISって円錐は、浸潤がないかステージ確定するためにして、AIS確定だと20%くらい残存の可能性あるから基本的には単純全摘って読んだんだが、全摘するの?
「えーと、まぁ、とりあえず円錐切除。で、良いです。妊娠希望、無いんですか??」
将来的に欲しくなるかならないか、わからない。加えて妊娠可能な年齢も限られてるし、妊娠できるか分からない。その欲しくなってから妊娠確率とAIS残存確率だったら、たぶん残存確率のほうが高いから命のほうを優先したい。
「基本的にはAISではガイドラインは子宮摘出です。あ、でも・・・子宮摘出の手術って時間かかるんですよ。一日の枠、それだけで終わっちゃうんですよ。10月までは手術の枠が取れない」
あ、またスケジュールいっぱい的な問題。
質問:全摘する際の手術方法って?
「開腹手術のみ」
腹腔鏡ないのか。ここの病院でおなかをザーーっぱくっ と切られるのは嫌だな。できれば腹腔やってるところがいいし、ダメでも手術の腕がいい医者とチームがいい。
円錐切除してからの転院はできない???
質問:円錐だけここで受けて、その後また手術が必要なら転院したい。そういうのって出来ないの?
「そういうことは、普通ない。最初の手術(円錐切除)だけやって、追加手術は別の病院とか、途中までやった『やりかけ』を渡すとかみたいなことは、責任を投げ出すみたいな感じだから、円錐の後の転院はまずない。」
えー。うー。患者本人の希望で転院できないとか・・・何そのシガラミ。渡すとか渡さないとか、私の命であって、ものじゃないんだから。途中までやって投げ出すとか、作りかけで失敗した料理じゃないんだから・・・。円錐切除したら、私はやりかけで放置された料理みたいな扱いになっちゃうの?
高校時代に編入しようと考えた時のことを思い出す。いったん私立に入ったら、引っ越しなど不可抗力的な理由がない限り、公立への編入は認められない。今聞く限りだと、転院もシステム的にはそんな印象だ。
円錐切除を経験の結果、ここの病院はやっぱり信用できないとか、もっと専門的な判断が必要とか、そういうのないの?市民病院で本格的なガンの手術とか、すごく怖いんだけど。
医者にとっては数ある症例、手術の一つでも、私にとっては私の命を支える、たった一つの身体なのに。私の希望で転院できないの?
「転院は治療方針が違う場合にはできるけど、ガン治療のガイドライン、手術内容はどこも同じだから。」
えーと、じゃあもう、腹腔鏡じゃないとやりたくないって言って転院するしかないのか。追加手術にならないことを祈る賭けになるな。そしてほとぼりが冷めたころ、都内に引っ越して、どこか別の病院に目星をつけて初診で行くか。
術前検査の 血液検査 結果
母「先生、血液検査の結果はもう出ていますか?」
「あぁ、えーと、もう全部出てますね。問題ないですね。あ・・・でも、膀胱炎ですね。薬だしときますので。」
去年末の血尿高熱事件から数えて、今回で何回目の膀胱炎だろう。
通訳は喉が渇くから、会議は水を持って会議に出ていることも多い。水はおしっこになる。会議は延長が多い。会議室は建物4棟、各2階から9階まで散らばっている。会議と会議のインターバルは無い・・・。そこら辺の大学より余裕で広い、そして迷路のごとき敷地内を瞬間移動する事は出来ない。結果、走る。トイレの時間がない・・・。
手術したら、長丁場とか残業できません宣言するので、詰込み会議もなくなるだろう。が、今度選ぶ職場は、最初から無理が不要なところにしよう。
とりあえず、膀胱炎でも、HPV陽性でも、HIVは陰性なのだ。
「では同意書とかは、入院の際に持ってきてください。日曜入院だから・・・救急の入り口から。あと、金曜日は麻酔医の先生の話を聞きに来てください。」
ということで、10分程度の話のために、また金曜日も休む羽目に。会議の予定が・・・・・・。
あぁ、もう、ほんと、まとめてやってよ!!!