英語を使った仕事をしたいなら TOEIC 何点以上、昇進したければ TOEIC 何点以上なんて目にすることが多い今の時代。そんなこともあって、TOEIC高得点=英語が出来るという構図を私たちは頭の中に描く傾向にある。
が、実は TOEICができても英語が話せない人は珍しくない。
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TOEICが高得点でも英語が話せない理由
それは TOEIC が受験勉強と同じように、戦略的思考が得意な人なら誰でも高得点とれてしまうテストだからだ。大学でも高校でも、入試は出題傾向を分析してパターン化して、そこに焦点を合わせて勉強してしまえばいい。ゲーム攻略のようなもの。
TOEICも例外ではなく、長文読解やリスニングでは、常識的に有り得ないなと思えない回答を瞬時に除外して、論理的に考えられる展開パターンから答えを導き出せば、正解にあたる可能性は限りなく高い。だからTOEICが高得点でも、実際に言語をよく理解しているとは言えない可能性も高くなる。もちろん英語を難なく読み書きでき流暢に話せる人にとってTOEICなど問題ではないので、TOEICも高得点となるのだが。
TOEICの点数が就職・採用条件で使われる理由
そもそもTOEIC何点以上じゃないと、この仕事はできませんよーなんて敷居を設けている会社の人たちが、自分たちは大抵TOEICでさえ500-600くらいの英語全くダメ系で、判断ができないから点数書いてるだけってパターンがおおい。
TOEICが出来る人と英語ができる人の違い
じゃあTOEICができる人と英語ができる人は何が違うのか?
英語が話せる人、それは
「自分のメッセージをその言語で相手に伝えられる」人のことである。
英語ができる人は言いたいことを言語化できる
英語の試験でスピーキングがあったとしても、それは自分の考え方や、意見、観察、洞察などを表現する場でない事がほとんど。実際の生活、特に欧米ではこういった自分を表現し、独自の見方をもったインディビジュアルであることを認知される必要がある。
そう考えると、そもそも普段の生活でそういったアウトプットをしてない人は、英語で話せるようにはならない。会話に入ることができない。自分の母国語でもやっていないような事が、突然にして外国語で出来るようになる訳はないから。
英語を話せるようになりたい人が変えるべき生活習慣
英語と言わず、外国語が話せるようになりたい人がすべき最も重要なこと、それは未熟であっても自分の意見を素直に言う生活に切り替えること。
自分の意見を言う生活
周りの空気を読んで、求められる回答、曖昧な印象にするための言葉を選ぶ生活から、自分の考えをストレートに、そしてシンプルに話せる場所と習慣を持つ生活に変える。それだけで、外国語で話せる可能性が高くなる。
普段からこうやって自己表現をしている人なら、外国人だけの中に入っても、やっぱり同じようにコミュニケーションしようという行動に移りやすくなる。日本人はシャイだから英語でも余り話さないと言われてるが、シャイじゃなくて単に普段から率直に話す習慣がないのである。
言いたい事の軸を一つに絞る
また、英語で話せないと感じる人の多くが、日本語で普段使っている言葉を一言一言英語に変換しようとしてつまづく。自分が頭の中で用意した「立派に完成した和文」をそっくりそのまま訳そうと思っていて、例え日本語の熟語たちを全て外国語にして繋げる事に成功したとしても、直感的に何のイメージも沸わかない言葉の羅列になる。
もっとシンプルに考えて、一番自分の言いたい事、言えることは何なのかを明確にして、1つの事を言い切る。そのあとに付け加えられそうなら、相手の反応を見つつ都度考えるというふうにすればよいのだけど、日本人は結構「ちゃんとしてないといけない、ちゃんとできるはず」という思い込みが集団教育の中で刷り込まれたようで・・・。
「ちゃんと」しようと思わない
セミナーなどの質問コーナーで、外人はレベルの低い質問を平気で沢山するのに対し、日本人からはほとんど手が上がらないのも「自分の聞きたいことはくだらないレベルかも」という懸念があるからな気がする。
そういった外国語でのやりとりの機会があった際、黙っているとして、黙ったまま明日がきても1週間後が来ても、自分の知能指数が劇的にあがって、次回の話す機会には立派に話せるようになるというようなミラクルは起こりえない。ならば幼稚でも、その時その時の自分を単純な言葉で表現しきってしまうしかない。
まとめ:TOEICはテスト、英語を話すには実践しかものを言わない
ひたすら勉強して得る知識より、そういうダサく思えるアウトプットをしてみて分かってくることの方が実は多いことに気づくはずなので、「英語話せるようになりたい~」と思ってるなら、まず普段の生活で自分の意見なり感情なりをStraight to the pointに表現してみよう。
「英語話したいけど、話す機会がそもそも無い」という場合どうしたらいいかは、また次回以降で。